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壁の強度はいす式階段昇降機の設置に関係があるか

既存の建物にいす式階段昇降機の設置を希望されるお客様に、壁の強度は必要かと質問されることがよくあります。
 足を載せる踏み板に架台を打ち込みレールを載せて設置する為、壁の強度は関係なくいす式階段昇降機の設置ができます。

 では、いす式階段昇降機設置の際は、他にどのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

 まず、階段昇降機を設置した後に避難経路となる通路幅が確保できるかということです。
 手すりや柱、梁などがあったりすると、その分だけレールの出幅が大きくなる為、いすを畳んでいても通路幅が狭くなってしまうことがあります。

 いすを畳んだ状態で人が通れるだけの幅があっても、いす式階段昇降機に座っているときに膝や足が壁や手すりに接触してしまうことがあります。
 また、いすを回転させて乗り降りする設置方法で、いす回転時に肘掛けが壁や手すりに接触することもあります。
 特に、曲線型のいす式階段昇降機の場合は、曲りの部分でレールの出幅が膨らむことがあるので、注意が必要です。

 次に、階段昇降機を設置する階段上やその周辺に扉や点検口などがないかを確認しておくことが大切です。
 レールや架台で扉や点検口をふさいでしまうと、開かなくなってしまう恐れがあるからです。

 最後に、電源となるコンセントの位置の確認です。
 いす式階段昇降機は100Vの家庭用コンセントに常に挿しっぱなしで利用します。
 階段から遠い位置にコンセントがあると、有線で引っ張ってこなければならないので、見栄えが悪かったりつまずきの原因となったりするので注意が必要です。
 また、レール設置位置に近すぎても、コンセントを挿した幅の分だけレールの出幅が大きくなってしまうので気をつけなければなりません。
 日常のお掃除などでコンセントを使用する場合には、いす式階段昇降機で1口占有しても問題がないかあらかじめ確認しておきましょう。

 以上が最低限事前に確認しておくべき事項ですが、より安全に快適にご利用いただく為にいす式階段昇降機の周辺に手すりを設置するケースがあります。

 いす式階段昇降機は座って利用する福祉機器の為、乗り降りの際は立ったり座ったりの動作が伴います。
 立ったり座ったりの動作を補う為に手すりを設置する場合は、専門の業者に依頼して設置してもらうことをおすすめします。
 手すりの取り付けがしっかりしていないと、手すりが外れたりして転倒する恐れがあるからです。
ご利用者様の身長や握力、その他お身体の状態、生活上の動線に合わせた手すりを設置することで、より快適・安全にいす式階段昇降機をご利用いただけます。
(丸地)

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