「最近、階段の上り下りが辛くなってきた」「万が一の転倒が心配」といった理由から、ご自宅の階段に安全対策を検討される際、多くの方が最初に頭に浮かべるのが「手すりの設置」と「いす式階段昇降機の導入」です。
しかし、いす式階段昇降機をご検討中のお客様やご家族、さらにはケアマネジャー様や介護ショップの担当者様から、よくこのようなご相談をいただきます。
「昇降機をつけたら、今ある手すりは外さなければいけないのでしょうか?」
「手すりと昇降機、両方を併用することはできますか?」
結論からお伝えすると、既存の手すりと階段昇降機の併用・共存は可能である場合もあります。ただし、階段の幅や形状によっては、手すりの撤去や反対側への付け替えが必要になる場合もあります。
今回は、いす式階段昇降機の設置における「手すりとの干渉問題」や併用のメリット、失敗しないためのポイントを分かりやすく解説します。
まず知っておきたいのは、いす式階段昇降機の仕組みです。
昇降機を走らせるための「レール」は、壁ではなく階段の踏み板(ステップ)に脚を固定して設置します。そのため、壁に取り付けられている既存の手すりとレールが物理的にぶつからなければ、手すりをそのまま残した状態で昇降機を設置することができます。
手すりを残す(併用する)大きなメリット
基本的には併用可能ですが、以下のようなケースでは手すりの撤去や位置の変更が必要になります。
① 階段の幅(有効幅)が狭い場合
一般住宅の階段幅は、75cm〜90cm程度が多いです。昇降機のレールや折りたたんだ状態の椅子、そして手すりの出っ張りが合わさることで、階段の通過スペース(有効幅)が狭くなってしまうことがあります。他のご家族の歩行や、緊急時の通行に支障が出る場合は、手すりの撤去を検討します。
② 昇降機本体やレールと手すりが干渉する場合
特に「曲がり階段(折り返し階段やカーブのある階段)」の場合、レールが階段の内側や外側に沿って複雑な軌道を描きます。踊り場や曲がり角付近で、手すりの端や壁からの出っ張りが椅子の通過軌道と重なってしまう場合、手すりの一部または全部を取り外す必要があります。
③ 反対側の壁へ移設(付け替え)する場合
既存の手すりがある壁側に昇降機を設置し、反対側の壁に手すりを新しく付け替える方法です。これにより、「手すりを使った徒歩での上り下り」と「昇降機での移動」の双方に必要な安全スペースをしっかり確保することができます。
いす式階段昇降機の設置で「手すりを残せるかどうか」を判断するためには、正確な寸法計測と専門的な見極めが不可欠です。
いす式階段昇降機と手すりは、どちらか一方を選ぶだけでなく、「お互いを補い合って階段の安全性を高めるパートナー」になり得ます。
ご自宅の階段に手すりを残せるか、あるいはどのような配置が最も安全で快適かについては、階段の形状やご利用者様のお身体の状態によって一様ではありません。
「うちの階段でも手すりを残したまま設置できる?」「介護ショップやケアマネジャーにどう相談すればいい?」など、疑問やご不安がございましたら、ぜひお気軽に当社までご相談ください。経験豊富な専門スタッフが無料で現地調査にお伺いし、最適なプランをご提案いたします。