いす式階段昇降機は介護保険が適用される介護福祉機器にはまだ含まれていません。市区町村によっては独自の助成金制度を設けている場合もありますが、介護度や障害の程度が条件に満たなかったり、そもそもお住まいの地域にはいす式階段昇降機設置の助成金制度がなかったりして、全額負担となるケースが少なくないのが現状です。
福祉先進国のヨーロッパでは、いす式階段昇降機が60歳の誕生日プレゼントに選ばれたりテレビドラマや映画に登場したりするくらい、生活に馴染んでいます。年間出荷台数も、日本の約4,000台に対し、イギリスでは約20,000台(5倍)、ヨーロッパ全土では約300,000台(75倍)と桁違いです。
日本においていす式階段昇降機の設置数が少ない要因は、単純に認知度が上がっていないこと、欧米と比べて日本家屋の階段幅が狭く設置が難しいことの他に、いす式階段昇降機に対しての捉え方・認識の違いが挙げられます。
日本では、階段の昇り降りが困難になって初めていす式階段昇降機の設置を検討される方がほとんどですが、欧米では、昇り降りが困難になる前に設置をしてしまいます。いす式階段昇降機がQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)の低下を防ぐ予防的手段として効果的であると、欧米では広く認識されているからです。
介護予防という観点からは、階段の昇り降りが良い運動になると捉える方も多いですが、一方で、膝関節に負担がかかる為に避けたほうが良いと捉える専門家もいらっしゃいます。欧米では日本よりも恰幅の良い方が多いので、余計に膝への負担を避けようとし、早めにいす式階段昇降機を設置するという傾向があるようです。また、階段の昇り降りが自力でできなくなり必要に迫られてから設置するよりも、ある程度お身体の状態が良好な時期にいす式階段昇降機を取り付けると、操作等にも早く慣れることができるので設置後の不安も低減されます。
「現在は一人での歩行、階段の昇り降りができるから、介護保険の対象外で助成金の出ないいす式階段昇降機を設置するのは贅沢で怠け者のすることだ。」とマイナスで捉えるのではなく、「これからの人生をよりよく過ごすためにいす式階段昇降機を早めに設置しておこう。」とプラスに捉えて検討されてみるのはいかがでしょうか。
東京都足立区の㈱マイクロエレベーターでは、いす式階段昇降機設置の際にご使用者様のお住まいの地域や介護度・障害の程度によって助成金が適応されるかどうかのご相談にも応じております。まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。(丸地)
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