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2021.11.19

小荷物専用昇降機「定期検査」と「保守点検」の違い

小荷物専用昇降機を安全に使っていただくには、所有者・管理者の方の適切な維持管理が必要となります。建築基準法第8条1項にて、「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない。」と規定されており、適切な維持管理の必要性が明示されています。
今回は適切な維持管理をするために欠かせない定期検査と保守点検の違いについてご説明したいと思います。

【定期検査】
定期検査は建築基準法第12条第3項に基づいて定められているものです。昇降機が国土交通大臣の定める基準に適した状態であるかを確認します。おおむね6ヶ月から1年のうちに一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者(昇降機検査資格者)が検査を行います。この検査結果は特定行政庁に報告する必要があります。
利用者の安全確保の観点から、すべてのフロアタイプ及び特定行政庁が指定したテーブルタイプの小荷物専用昇降機は定期検査及び報告の対象機種となっています。

【保守点検】
保守点検は建築基準法第8条第1項に基づき定められているものです。
昇降機を専門としている保守会社の作業員が昇降機に異常がないかどうかを確認します。使用頻度に応じて適切な回数の点検を行い軽微な整備・調整を行います。

小荷物専用昇降機は人が乗ることが禁止されており、荷物の運搬のみに使われるという前提のため乗用のエレベーターと比べると安全装置が簡略化されています。そのため、適正な状態を維持していただき正しくご使用いただくことが重要となります。部品が破損しているのをそのままにしていたり、保守点検時に指摘があった部分を修繕せずにお使いいただくことは大きな事故や怪我にも繋がりかねませんので、日常的な点検・適切な維持管理をお願いいたします。

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