コラム

2018.05.11

階段昇降機をレンタルする際に確認すべきこと

ご利用者様の退院に合わせてご自宅の階段に階段昇降機をレンタルする場合、退院までの日数が少ないために十分な検討ができずに契約をしてしまうことがあります。

 まず、注意しなければならないのが、介護保険レンタル対象の階段昇降機は工事不要の可搬型のリフトのみです。
 可搬型階段昇降機は、車輪やキャタピラで階段を一段ずつ上り下りする福祉機器で、着脱式の車椅子と機械本体に分かれたたタイプものや、車椅子から乗り換えて機械本体のいす部分に乗るタイプのものなどがあります。
 可搬型の階段昇降機の場合はその形状にかかわらず、介助者が福祉用具貸与事業者による操作講習を受ける必要があり、操作講習を受けた介助者が不在の時には操作ができないため、介護を受ける側にも介護をする側にも心身の負担がかかります。
 また、可搬型階段昇降機は使い方を誤ると介助者様、ご利用者様、階段付近の方を巻き込んだ事故が起こりうる製品ですので、使用する前に機械や階段等に異常がないか確認したり、保護帽子等の事故の衝撃を和らげる対策グッズを利用したり、十分な注意を払って操作したりする必要があります。
 工事不要ですぐに使用でき、介護保険レンタルの対象の福祉機器というのは、導入時には大きなメリットとなりますが、導入後、利用する際にどんなデメリットがあるのかを十分理解した上で契約することが重要です。

 介護保険レンタルの対象外のいす式階段昇降機については、レールが直線タイプの製品が主流のようです。
 レールが曲線タイプのいす式階段昇降機は、オーダーメイドでレール製作をするため、レンタルでも購入でも価格には大きな差がなく、現状ではレンタルをしている業者は少ないです。
 いす式階段昇降機をレンタルする場合、設置費用や撤去費用が明記されているか、最低契約期間はどのくらいかを事前にしっかりと確認する必要があります。
 購入とは違い、メインで利用する方が使わなくなった際には撤去を希望される方が多いですが、契約の内容によっては最低契約期間が過ぎるまでは撤去できない、もしくは撤去に違約金が発生するケースもございます。
 ご利用者様がどのくらいの期間、いす式階段昇降機を使用できるかはレンタルをし始める前にははっきりとわからないものです。
 永くお使いいただけるのでしたら、レンタルよりも購入の方がお得になるケースも多いです。

 マイクロエレベーターではいす式階段昇降機の設置・販売・修理・メンテナンスを請け負っております。
 弊社で設置した先のお客様の中には、メインでご使用されていた方が亡くなってからもそのご家族様で大切にお使いいただき、設置してから10年以上経過している現場も多くあります。
 現在は階段昇降機レンタルの取り扱いはしておりませんが、レンタルにするか購入にするかで迷われている方でも現場調査、お見積もり、図面作成は無料ですので、お気軽にご相談下さいませ。(丸地)

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